こんにちは! 薬剤師のY.O.です^^
さて、始まりました、ドラマ「アンサング・シンデレラ」簡単解説シリーズ♡
突然思い立って始めましたが、もう第3話まで放送済みなので、多少時差がございます(笑)
皆様にお楽しみ頂けるよう、分かりやすい説明を心がけながら、頑張って更新致しますので、よろしくお願い致します♡
記念すべき第一回は、ドラマ第一話で出てきました、薬剤師にとってはとてもとても大切な、基本のお仕事、
『疑義照会』(ぎぎしょうかい、と読みます)
について、お話したいと思います^^
簡単に言うと、「薬剤師が処方箋の内容について、発行した医師に問い合わせること」です。
『処方箋中に疑わしい点(疑義)がある場合は、発行した医師等に問い合わせて確かめること(照会)ができるまで調剤してはならない。』(薬剤師法第24条)
これは法律で定められた薬剤師の義務なので、必ず行わなければならない業務です。
具体的には、
・薬剤名は正しいか
・処方箋に不備はないか
・用法用量は適切か
・同一成分薬の重複はないか
・飲み合わせは問題ないか
などをチェックします。
薬剤師は、知識や経験、患者様のお薬の服用歴、その他の様々な情報を元に、患者様の命や健康上のリスクの発生について未然に防ぐ、という役割を担っています。
今の患者様の治療に最も適したお薬を提供するという重要な責任が私達にはあり、それを行える〝最後の砦〟が薬剤師、とも言えます。
1日に全国で処理される処方箋はおよそ220万枚。そのうち6万枚を超える処方に疑義がかけられており、さらにそのうちの約70の%は処方変更になっています。
ドラマでは、「ランソプラゾール」という胃薬が、「1日3回 1回1錠ずつ」と誤った用法用量で処方されていたため、主人公の葵みどりは疑義照会を行い、「1日1回 1回1錠」へ処方変更となりました。
ただ、こう見ると、そんなに医師が間違っているのか?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そうではなく、例えば、
「お薬手帳や患者様のお話から、数日前に他院でもらったお薬と、同一成分のお薬が今回の処方に含まれており、このままでは重複投与となるため、疑義照会し、削除となる」
など、医師の誤りではない場合もとても多いのですよ^^
また、ドラマのような対応をなさる医師は少なく、皆様お忙しい中、丁寧に対応して下さる場合がほとんどです^^
先生方も責任をもって処方なさっているのですね^^
お忙しい中疑義照会に応じて下さる先生方、連絡を繋いでくださる事務員さん、看護師さん、いつもありがとうございます^^
できるだけ手早く疑義照会を行えるよう心がけているのですが、時には、主治医と連絡がなかなかつかなかったり、何度も疑義照会をしなければならなかったり、患者様をお待たせしてしまうことも、残念ながらございます。
確認がとれないまま患者様にお薬をお渡ししてしまうことは、先述した通り、薬剤師法に違反してしまいますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
今日は「疑義照会」についてお話しました。
これからも患者様に安心して服薬して頂けるように、精進します!
最後までお読み頂きありがとうございました♡
第二回もお楽しみに^^