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なぜ最近、お薬の名称変更が多いの?

薬剤師:「今までと同じお薬なのですが、今回からお薬の名称が変更になりました。」

最近、ずっと飲んでいるお薬の名前が変わり、戸惑った経験をされた方はいらっしゃいませんか?

ここ最近、お薬の名称変更が増えてきています。

というのもジェネリック医薬品が広く普及してきた影響です。
※ジェネリック医薬品とは、新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に販売される、新薬と同じ有効成分・品質・効き目・安全性が同等であると国から認められたお薬です。新薬に比べ開発費が抑えられるために、新薬より低価格なお薬です。)

以前はジェネリック医薬品の商品名を各製薬会社が独自に考えていました。
患者様に覚えてもらうために分かりやすい名前が多かった様です。

ジェネリック医薬品ではありませんが、お薬の分かりやすいネーミングの例として、、、、,

💛【アレロック(抗アレルギー薬)】
 アレルギーをブロックする!
💛【コレバイン(胆汁酸吸着薬)】
 コレステロールの代謝物である胆汁酸を吸着(bind バインド)す る!
💛【カロナール(解熱鎮痛薬)】
 熱や痛みが取れて軽く、楽になーる!
💛【アンヒバ(解熱鎮痛坐薬)】
解熱(anti-fever アンチフィーバー)

ダジャレですね😄

現在、ジェネリック医薬品に関してはこの様なユニークなネーミングができなくなりました。
ジェネリック医薬品を作る製薬会社は沢山あります。同じ成分のお薬なのに、各製薬会社が、それぞれネーミングをした医薬品を販売すれば、紛らわしい商品名による薬剤の取り違えなどの問題が生じます。
そこでジェネリック医薬品のネーミングの仕方について一定の基準ができました。
最近の名称変更はジェネリック医薬品の製薬会社が独自につけていた商品名をこの基準に合わせて変更しているからなのです。

名称の付け方は

成分の名称+②剤形+③含有量+④会社名

と規定されています。

そこで、ご存じの方も多いと思います胃酸分泌抑制薬の「ガスター」という薬を例にご説明したいと思います。

①成分は「ファモチジン」です。

②剤形は「散」、「錠」、「口腔内崩壊錠」があります。

③含有量は 2%、10%、10mg、20mg があります。

④会社名は「日医工」「トーワ」「サワイ」「オーハラ」「杏林」「ケミファ」、、、など書ききれない程です。

新薬(先発医薬品)はガスターです。ガスターには
ガスター錠10mg、ガスター錠20mg、ガスターD錠10mg、ガスターD錠20mg、ガスター散2%、ガスター散10%があります。

ジェネリック医薬品は①成分+②剤形+③含有量+④会社名の組み合わせで、ここには書ききれない程多く存在します。
ファモチジン錠10mg「ケミファ」、ファモチジン錠10mg「トーワ」、ファモチジンOD錠10mg「テバ」、ファモチジンOD錠20mg「EMEC」、ファモチジン散2%「杏林」、ファモチジン散10%「サワイ」、、、、 これは一部です。

過去には、複数の病院でもらわれたお薬で、名前が異なるからまさか同じ薬だとは思わず、同じ成分の薬を重複して服用されている患者様に遭遇したこともありました。この様な事を防ぐ為にも、ジェネリック医薬品のネーミングに一定の基準ができたことは有用です。
また、お薬手帳にもこのような重複を防ぐ効果があります!
薬剤師はお薬手帳に記載されいる他院のお薬との重複や飲み合わせを確認し、問題ない事を確認し、お薬をお渡ししております。
ぜひ、お薬手帳を活用されてください!

他の薬局でもらわれているお薬の事でも構いませんので、気になることがあればいつでもお声がけくださいね♡
本日の担当は うおのまち薬局 薬剤師Yでした♡
最後までお読みいただきありがとうございました♡