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【ニトロペン舌下錠について】

こんにちは^^ 薬剤師のY.O.です^^

いよいよ3月最終週。皆様いかがお過ごしですか?
今月を振り返り、また来月の目標など立てながら、心地よく4月を迎えたいですね🌸

さて先日、こちらのお薬を患者様にお渡しし、服薬指導致しました。

ニトロペン舌下(ぜっか)錠0.3mg

こちらのお薬は「胸痛」を訴えられている患者様へ処方されるお薬です。

「胸痛」の原因になる疾患はいくつかありますが、その中でも危険度が高い疾患といえばやはり、【狭心症(きょうしんしょう)】【心筋梗塞(しんきんこうそく)】でしょう◎

【狭心症】とは…心臓の太い血管(冠動脈:かんどうみゃく)が詰まって狭くなり、十分な酸素や栄養分が届かなくなる病気。

【心筋梗塞】とは…心臓の太い血管(冠動脈:かんどうみゃく)が詰まって狭くなり、十分な酸素や栄養分が届かなくなった結果、心筋など心臓の一部が壊死してしまうこと。

つまり、【狭心症】が進行すると【心筋梗塞】となり、そうなると緊急OPE・処置が必要です。対応が遅れると命にも危険が及びます…!

これを応急処置的に防ぐのがニトロペン舌下錠★
「心臓の太い血管(冠動脈)を一時的に一気に拡げる」お薬です◎

特徴的なお薬で、正しく使用しないと効果を発揮しないため、しっかりと説明するのが薬剤師のお役目です^^♪

①舌下で溶かして使用してください★
→舌下から吸収させると、体内で作用するまでの時間が非常に短いのです。飲み込むと効果がないため飲み込まないでください◎

②効果がなければ追加服用可。但し1回の胸痛発作に対して3回まで★
効果は通常1~2分であらわれますが、5分後でも効かないときはさらに1錠追加OKです。さらに5分後効いてなければさらに1錠追加OK。その後は救急車を呼びましょう◎

③座って使用してください★
→心臓の太い血管を一気に拡げるため、血圧が一気に下がってしまい、立ち眩みや眩暈が起きますので、倒れないよう予め座っておきましょう◎

④一時的に頭痛やほてり、ドキドキ感が起こります★
→血管を拡げるという薬の作用として起こる副作用なので、これはしょうがないです。次第に回復するのを待ちましょう◎

⑤アルミ包装のまま携帯しましょう★
胸痛発作は急に起こるためいつでも服用できるように持ち歩いてください。ペンダントなどに入れて携帯する人が多いです◎

⑥併用薬がある方は飲み合わせを必ず薬剤師へ確認してください★
一緒に服用してはいけないお薬があるため注意が必要です◎

(めっちゃありますが、どれも大事なので、端折るわけにはいきません…説明に少々お時間をかけてしまいますが、めっちゃ大事なので…!ご理解お願い致します☆)

また、このお薬は、狭心症と診断されていない場合でも、胸痛を訴える方に処方される場合も珍しくありません。

医療は通常、【診断してから→治療(服薬)する】の順に行われると一般の方は思われますが、実は【治療(服薬)してみて→効けばその病気だったんだと診断される】という場合も結構あります。

(※【治療(服薬)してみて→効けばその病気だったんだと診断される】治療のこと【診断的治療】と呼びます)

なので、狭心症と診断されていなくて、「ただ胸痛がある」方に「念のため」処方される場合も全然珍しくないので、心配なさらないでくださいね^^♡
例えば循環器に入院中はほとんどの方に念のため準備されている、なんてことも多いです◎

この薬は「お守り」のように持っておいて、全然使わなかった、という方が大半ですよ☆

↓全然使わないので、期限切れになることがほとんど。その証拠に一錠毎に期限が記載されています^^



ちょっと長くなりましたが💦、今ご自身に全然関係ないよ!という方も、ぜひ頭の片隅で覚えていて損はないですよ☆

今日も最後までお読み頂きありがとうございました^^♡
また書きますね♪